古川建装は内装工事の専門業者です。中でも軽量鉄骨(LGS)での下地工事をメインに東北を中心とした全国各地に多くの施工実績があります。
軽量鉄骨による内装工事、その利点とは?
軽量鉄骨(LGS)は、”Light Gauge Steel” の略で、厚さの薄い鋼板を加工して作られた建築材料です。主に店舗やオフィス、マンションなどの内装工事で、壁や天井の下地材(骨組み)として広く利用されています。従来は木材が主流でしたが、LGSには多くの利点があるため、現在では多くの現場で標準的に採用されています。
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軽量鉄骨(LGS)が選ばれる理由
1. 品質が安定し、施工後の不具合が少ない
LGSは工業製品であるため、品質が均一です。木材のように湿気による反りや曲がり、乾燥による割れといった変形がほとんどなく、寸法の安定性が高いのが特徴です。これにより、施工後の壁紙(クロス)のひび割れといった不具合を防ぎ、美しい仕上がりを長期間保つことができます。
2. スピーディーな施工で工期を短縮
LGSは規格化された材料を現場で組み立てるシステムのため、木材に比べて施工性に優れ、工事を早く進めることができます。材料が軽く、持ち運びが容易な点も工期短縮に貢献します。実際に、木造の住宅で天井の施工時間を比較したところ、約40〜50%の時間削減を達成したというデータもあります。
3. 高い耐火性と耐震性で安全な空間を実現
鉄は不燃材料であるため、LGSは耐火性に非常に優れています。万が一の火災時にも燃え広がりにくく、安全性の高い空間を作ることができます。また、揺れに対してもしなやかに変形するため、地震の際に壁や天井が崩れ落ちるなどの二次被害のリスクを低減します。
4. 設計の自由度と優れた加工性
LGSは加工がしやすく、曲線を描くような複雑なデザインの壁や天井にも対応可能です。また、壁の内部にスペースを確保しやすいため、電気の配線や水道の配管などを通しやすいというメリットもあります。
5. 環境への配慮と衛生面
LGSはリサイクルが可能な環境にやさしい建材です。また、金属製であるため、木材と違ってシロアリの被害を受ける心配がありません。
木下地との比較
| 項目 | 軽量鉄骨(LGS)下地 | 木下地 |
|---|---|---|
| 品質・精度 | ◎ 均一で反りや割れが少ない | △ 自然素材のため、反りや割れ、ねじれが生じることがある |
| 施工スピード | ◎ 規格品のため早く、工期短縮が可能 | 〇/△ 職人の技術力に依存し、加工に時間がかかることがある |
| 耐火性 | ◎ 不燃材料で火に強い | △ 燃えやすい |
| コスト | 〇 材料費はやや高めだが、工期短縮で人件費を抑えられ、トータルでは安くなることも | 〇/△ 材料費は比較的安いが、加工に手間がかかり人件費が高くなることも |
| 自由な造作 | 〇 直線的なデザインが得意 | ◎ 細かい調整や複雑な造作が得意 |
多くの現場では、LGSと木下地の両方の利点を活かし、基本はLGSで施工し、複雑な造作が必要な部分に木下地を併用する「ハイブリッド工法」が採用されています。
このように、軽量鉄骨(LGS)による内装工事は、品質の安定性、施工の速さ、安全性など多くのメリットがあり、現代の建築に欠かせない工法となっています。
主な施工の流れ
1.LGS工事

LGS工事(軽量鉄骨工事)とは、壁や天井の骨組みとなる下地を、軽量鉄骨で作る工事のことです。木材に比べて反りや狂いなどの変形がなく品質が安定しており、耐火性に優れています。施工もスピーディーなため、工期短縮が可能です。
2.ボード工事

ボード工事とは、LGS(軽量鉄骨)で組んだ骨組みに石膏ボードをビスで固定し、壁や天井を作る工事のことです。この上にクロスを貼ったり塗装をし内装を仕上げます。空間を区切る壁そのものを作る重要な工程です。
3.クロス工事

クロス工事とは、石膏ボードで作られた壁や天井の下地に壁紙を貼って仕上げる工事のことです。ボードの継ぎ目やビス跡の凹凸をパテで平滑にした後、専用の接着剤で壁紙を貼り付け、空間を美しく仕上げます。部屋の印象を大きく左右する、内装の最終工程の一つです。
4.床工事

床工事とは、建物の床を仕上げる工事のことです。コンクリートなどの下地の上に、フローリング、タイル、カーペット、クッションフロアといった様々な床材を施工します。空間の用途やデザインに応じて材料を選び、快適で安全な歩行空間を作ります。
5.大工工事

内装工事の終盤に行われる大工工事は「造作(ぞうさく)工事」とも呼ばれます。ドアや窓の枠、巾木(はばき)、階段、造り付けの棚や収納などを木材で製作・設置する工事です。空間の印象を決定づける仕上げの重要な工程です。
